パーティングライン

久しぶりの投稿になってしまいました。
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今日は樹脂設計におけるパーティングラインの位置決めについて。



パーティングラインとは?

プラスチックを成形する場合に金型を使いますが、金型のキャビとコアの合わせ目をパーティングラインといいます。

パーティングラインは多くの場合、線や突き合わせの面として成形品に現れます。


成形品の外周部分のパーティングラインは、金型の構造上、鋭利なエッジとなるため、できるだけ手が触れにくい位置に設計します。

動画の例では、上側のケース(左側)は、手に触れやすい場所のため、コア側にも肉をつけて、手が触れても痛くないようにRを付けています。

さらに、キャビとコアの位置が逆転しても鋭利にならないように、少し内側にしています。


下側のケース(右側)は、パーティングラインが上側のケースに入り込む様な構造にして、組み合わせた状態では直接手には触れないため、まっすぐにしています。


パーティングラインは外周部分だけではなく、ケースに孔がある場合は、穴の周囲もパーティングラインになり、そのことを押し切りと呼びます。

押し切りは、金型のキャビとコアの一部分を押し切って穴形状としますが、押し切り面を斜めにしてしまうと孔の寸法がでなかったり、合わせが難しかったり、バリがでるなど問題があります。


穴形状の部分は、ケース外観が曲面でも、押し切り面は金型の抜き方向に対して垂直な平面にして、コア側の面をキャビ側より大き目にしています。